ミックス × ベルティング = 最高の歌唱力

 

 

僕は、ミックスボイスの習得に誰よりも取り憑かれた時期がありました。

 

 

「まずはミックスだろ。

 

ミックスが上手くなったら、それをちょっとずつ地声っぽくしていけばいいだろ。」

 

 

本気でそう思ってたので、”まずはミックスボイスをとことん極めてやる。”

 

 

そう誓ったのです。

 

 

ミックス、ミックス、ミックス、ミックス…

 

 

本当にそれしか頭にありませんでした。

 

 

当然、ガンガン地声と裏声を繋いでいくこと”だけ”に集中しました。

 

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でもある日をきっかけに、それが間違いだったと気づいたのです。

 

 

大学のサークルの練習の時なんですが、

 

知り合いに、

 

「お前、今日調子悪いの?」と言われたんですよね。

 

 

で、普通そんなこと言われたら、

 

「え?なんで…?」と思うじゃないですか。

 

 

だから、「なんかおかしい?」と聞いたら、

 

 

「いや、お前今日ずっと裏声で歌ってね?」

 

と言われたんですよ。

 

 

もう、この時は唖然としましたね。

 

他人から聴いた声は、ただの強い裏声に毛が生えた程度だったんだなと。

 

 

今までの努力はなんだったんだろうかと。

 

 

毎日毎日、時間を見つけてはコツコツと集中してやってきたミックスの練習が裏目に出てしまったのです。

 

 

だからこそ、僕は声を大にして言いたいです。

 

 

ミックスとベルティングは

 

“早い段階から、バランスよく練習すべきだ”

 

と。

 

 

ミックスだけに偏ってもいけない。ベルティングだけに偏ってもいけない。

 

 

両方バランスよく訓練してくことで、最短で声を成長させることができるんです。

 

 

逆に、ミックスの練習“だけ”に集中すると高確率で、声が混合します。

 

 

混合、覚えてますか?

 

 

地声と裏声がごちゃごちゃに絡まったり、

 

声帯と仮声帯がごちゃごちゃに絡まったり。

 

 

 

中指だけ曲げたいと思っても、薬指まで曲がっちゃう…みたいなイメージでしたよね。

 

 

喉のパーツがぐちゃぐちゃになることでした。

 

 

混合状態になると、

 

ひどくなると本当に取り返しがつかなくなりますからね。

 

 

 

裏声を出そうと思っても、

 

息だけが漏れて、裏声そのものが出なくなった人を何人も知ってます。

 

 

 

地声のように高音を出したいと思っても、

 

消え入りそうな弱々しい裏声みたいな高音しか出せなくなった人もたくさん知ってます。

 

 

 

ミックスボイスの練習はリターンも大きい代わりに、いつでも危険と隣り合わせなんです。

 

 

 

だからこそ、早いうちからベルティングのトレーニングとミックスのトレーニングは、

 

 

両方バランスよく取り入れてくださいね。

 

 

〇〇みたいな声はOK!△△みたいな声はダメ!ではないんです。

 

 

地声で張り上げたっていいし、

 

低音から高音まで繋がるミックスもいい。

 

息っぽい声だって使いようによっては儚さを表現できるし、

 

ダミ声だって喉を痛めずに出せる声です。

 

 

一つの声に囚われずに、

 

どんな声も自由に扱えるようになる、”自由な喉”を僕らはこれからも目指していきましょう。

 

 

今回は以上です。ありがとうございました。