こんばんは、ボイストレーナーの金子太登です。
歌が上手くなるためには、”発声の力”。
つまり、声を出すための能力を
徹底して高めていくことが重要なのはいつもお伝えしている通りです。
ただ、特にその中でも歌が上手くなるために
歯を食いしばってでも習得しなければいけない必須スキルがあります。
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それは、ミックスボイスです。
ミックスボイスは
地声から裏声まで完全に一本に繋がる技術のことです。
なぜミックスボイスを習得すると歌が上手くなるのか。
主な理由は3つあります。
理由① 裏声の最高音までが歌声になる
ミックスボイスを習得すると、
今あなたが発声できる裏声の最高音までは
地声のように声を出すことができる
ようになります。
イメージとしては、地声と裏声の間にある”仕切り”が
ミックスを習得することで斜めになるイメージですね。
【①地声と裏声が分かれている人】
地声と裏声が”仕切り”で分かれてしまっている。
(高音は裏声にひっくり返るか、
無理して地声で高音を発声する以外に方法がない。)
【②地声と裏声が繋がっている人(ミックスボイス)】
地声と裏声の間にある仕切りが斜めになっている。
(地声のような強い声で裏声の最高音までスムーズに上がっていける。)
こんなふうにして、地声と裏声が完全に繋がっている状態を作れれば、
高音で裏声にひっくり返ったり、
地声で叫んだりすることをしなくても、楽な体感でスムーズに高音まで発声することができるんですね。
理由② 声量のコントロールが自由自在になる
ミックスボイスって、地声と裏声が完全に混ざったような声なので、
小さい声は裏声(多め)で。
大きな声は地声(多め)で。
その間は混ざった声で。
と、小さい声から大きな声までグラデーションをかけたようにスムーズに
声量を変化させることができるんです。
「小さい地声で高音を出そうとすると裏声にひっくり返っちゃいます」
こんな悩みをいただくのですが、
それは地声と裏声が完全にミックスされていないからです。
ミックスボイスを究極まで極めていけば、
バラードでしっとりと歌いたいときは、裏声多めのミックスで。
ロックテイストでガツンと力強い高音を出したい時は地声多めのミックスで。
と自由自在に地声感、裏声感を調整できるようになります。
理由③ 圧倒的に表現力が高まる
こんなふうにして、ミックスボイスを習得することで、
発声のありとあらゆる悩みから開放されていくので、
とことん表現に集中することができます。
「このサビは感情を込めて地声で歌いたいけど、喉が辛いから裏声にしなきゃ」
と、発声のせいで上手く表現できなくなる
ということが一切なくなるのです。
“声区融合(ミックスボイス)を極めることは、ボイストレーニングのゴールである”
とまで言われているほど重要な理由はここにあります。
実際、ミックスボイスの質を究極まで高めていけば、世界中にある曲のほとんど全ての曲を
制限なく自由に歌えるほどのスキルなので、
本気で歌唱力を高めていくなら、歯を食いしばってでもこのミックスボイスを習得してやりましょう。
才能なんてなくても、健康な喉と正しい知識があれば必ず習得できますよ。
追伸1
このミックスボイスですが、習得が難しいんですよね笑
僕自身、
「別にプロを目指しているわけじゃないんだけどな〜ミックス習得してカラオケで上手く歌いたいだけなんだけどな〜
なんで こんな簡単な技術も習得できないんだろう、、やっぱり才能ないわ。。」
って落ち込んでいた時期が一瞬あったのですが、
そもそもミックスボイスを習得するという時点で、プロレベル、、、
いや、プロの中でもトップレベルを目指しているのと一緒なんですよね笑
だって、プロの歌手だって完全にミックスになっているのはごく一部なわけですから。
だからもし昔の僕と同じように、「プロ目指している訳でもあるまいし、、まあ高い声が自由に出せればいいかな」
くらいに思っている方がいたら、それはもう十分プロレベルを目指しちゃっているので、
すぐに習得できなくても諦めないでください笑
それくらい難しい技術を練習しているんだなと認識してくださいね。
追伸2
ミックスボイスを習得するまでの基本の流れを動画で解説しました。
この練習は着実にやっていけば、確実に効果を感じられるので、
ぜひやってみてくださいね。