なぜあなたは綺麗な高音が出せないのか?
こんばんは、ボイストレーナーの金子です。
先日ラインを皆さんに送ってからというものの、
公式LINEでこんな質問をたくさんもらいます。
「綺麗で透き通った高音が出ません」
「バラードでも高音が張り上げっぽく聞こえてしまいます」
などなど。
つまり、綺麗な張りと柔らかさをあわせ持つ高音が出せないと。
こんな悩みが実は最近多いんですよね。
まあこの辺りって全然解説されないから、そうなるのも分かります。
僕も昔めちゃくちゃ悩んでましたしね。笑
じゃあなんでこんな悩みが出てきてしまうのか?
高音で柔らかさや美しさを出せなくなってしまうのか?というと、
それは声帯のコントロール不足だからです。
声帯を適度に薄く使って、かつ、ある程度地声感もいれる。
そんな絶妙な声のバランスが求められるのが、”綺麗な高音”なんですよね。
だから声帯を上手にコントロールできないと、高音が地声っぽすぎて男らしくなってしまったり、
裏声っぽすぎてもヘロヘロしてしまったり。
こんなふうに、平井堅さんやスピッツの草野さんをはじめとする、
あの「透明感、絶妙感」を出すことはできないんです。
じゃあどうしたらいいのかというと、これはもう何度もお話ししている通りで
ファルセットミックスの習得一択です。
これができないと
張りがありながらも柔らかい(綺麗な)高音を出したい!
と思う時でも、それが叶えられないからです。
たとえばミックスボイスであれば、高音はただの裏声になってしまうので
柔らかい高音は出せますけど、声の張りは出ません。
あるいはベルティングであれば声の張りは出せますけど、今度は
地声感がありすぎて、柔らかい高音は100%出せません。
つまりファルセットミックスを習得していないと
ベルティングで大きな地声で歌うか、ミックスで小さな裏声で歌うか?の二択しかなく、
その中間の“張りがあって柔らかい(綺麗な)高音“を出せないんですよ。
そうなるとどうなるのか?
抑揚のコントロールが効かないので
曲の雰囲気が台無しになります。
それこそ、しっとりと柔らかい高音で歌いたい時でも、
大きな地声的な声で歌ってしまい、曲の雰囲気をぶち壊したり。
あるいは裏声でヘロヘロ歌って、これまた曲の雰囲気が台無しになったり。
どっちに転んでも、聴き手にはガッカリされてしまう歌声になってしまうのです。
これ、めちゃくちゃ悲しいことじゃないですか?
一生懸命ボイトレやってきて、いざ人前で披露するときに
心の中で「うわーただ声でかいだけじゃん…」
「あ、なんか一気に裏声に切り替えたんだけどw」
と思われながら、お世辞で「上手いね」と言われるのです。
こんなんじゃ、今までやってきた
ミックスやベルティングを習得するための努力が全部水の泡じゃないですか。
だからこそファルセットミックスを極めることが大事だと、僕は繰り返し繰り返し伝えてます。
ファルセットミックスは、すべてのスキルの潤滑油みたいなもので、
すべてのスキルをつなぐ橋渡しの役割をしているんです。
だからファルセットミックスを極めれば、ミックスもベルティングも裏声も全てが繋がって
歌声のレベルが1ランクどころではなく、2ランクも3ランクも
グングン上がっていきます。
逆にできなければ、すべてのスキルが点のままで線に繋がりません。
それぞれ個々のスキル、たとえばベルティングやミックスなどが上手くできたとしても
ファルセットミックスができないだけで、総合で評価すると
「全部できない、何もできない」という評価になります。
これじゃ本当にもったいないです。
いいですか。何度も言いますが、ベルティングやミックスでは
柔らかく張りがある美しい高音は出せないのです。
ベルティングは、張りのあるパワフルで魅力的な高音を。
ミックスは、地声と裏声のスムーズな橋渡しを。
それぞれに役割があって、そして
ファルセットミックスは”美しい高音”を担う役割があるのです。
だからこそ僕と一緒にファルセットミックスを必ず習得して
圧倒的に綺麗な高音を出せるようになりましょう。魅力的な歌声を手に入れていきましょう。
そして、いよいよファルセットミックスの講座は明日開講です。
明日の夜21時を楽しみにしていてくださいね。
それでは、ありがとうございました。