2種類の効果的なボイトレ

 

 

こんばんは、ボイストレーナーの金子です。

 

 

今日は、都内の某 有名音楽学校に講師としてお呼ばれしたので、

 

通常レッスンの合間に高田馬場までお邪魔してきました^^

 

 

 

契約上、学校の名前は伏せますが

 

有名アーティストを何人も輩出していることで有名な音楽専門学校なので、もしかしたら

 

知っている人もいるかもしれません。

 

 

そんな学校の校長から直々に講演のオファーをいただいたのです。

 

そして、なんといってもそのオファーの内容が、なかなかにエグかったんですよ。

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学校長曰く、

 

一部の学生は、講義についていけるけれども、

 

それ以外のほとんどの学生が講義についていけない状況で、頭を抱えている。

 

とのこと。

 

 

だから、ほとんどの初中級者を上級者まで引っ張り上げられるようなノウハウを教えてくれ

 

とのことでした。

 

 

 

そんなわけで、こうしてノコノコ学校までお邪魔してきたわけです。

 

 

 

結論、講義内容はめちゃくちゃよかったです。

 

講義自体がわかりやすいし、実践的で本当にためになるものでした。

 

 

 

ただ同時に、講義内容が上級者向けすぎて、初中級者には厳しすぎるだろうなあ、、と

 

思いましたね。

 

 

 

というのも、そもそも講義内容がボイストレーニングじゃなくて、

 

ボーカルトレーニングだったですよ。

 

 

 

ボイストレーニングとボーカルトレーニング。

 

 

両者は似ているように思うかもですが、

 

全く違うものです。

 

 

 

まず、ボイストレーニングは声を出しやすくするトレーニングです。

 

 

 

たとえば、

 

ミックスボイスを習得して、音域を広げたり、

 

ビブラートをかけられるようになったり、

 

声量を上げたり。

 

 

 

発声の能力を上げて、声を出しやすくするボイストレーニングが

 

いわゆるボイストレーニングです。

 

 

 

一方で、ボーカルトレーニングとは、歌の表現方法を学ぶトレーニングです。

 

 

たとえば、

 

深く感情を込めるために、声量の強弱の付け方を学んだり、

 

ビブラートをかける”タイミング”を学んだり。

 

 

場合によっては、表情の付け方やステージングもここに含まれます。

 

 

 

こんなふうにボーカルトレーニングでは、感情に響く歌声を届けるために

 

ボイストレーニングで養ったスキルを実際の曲の中で上手く使えるようにしていくのです。

 

 

 

もちろん、ボーカルトレーニングはめちゃくちゃ大事ですよ。

 

 

歌は感情を届けるためにあるものです。

 

 

だからその表現方法を学ばないことには

 

単調でつまらない歌になってしまうのはその通りです。

 

 

だからこそ僕のスクールでもガッツリ扱ってます。

 

 

 

でもそのボーカルトレーニングが役に立つのは

 

ボイストレーニングをやってこそなのです。

 

 

 

発声(ボイストレーニング)がグラグラな状態で、

 

それを応用する表現(ボーカルトレーニング)の練習をするのはあまりに無謀なのです。

 

 

 

たとえばボイストレーニングをやらない場合、

 

音域が狭くなりがちで高音が苦しくなります。

 

 

当然、高音が苦しければ、

 

音程を当てることに精一杯で、感情表現など考える余裕はなくなってしまいますよね。

 

 

そんな状態で、表現の方法を学ぶボーカルトレーニングをやるのは

 

 

 

野球初心者が、筋トレもしないしランニングもしないけど、

 

いきなり試合に出て150kmの豪速球を投げようとするようなものです。

 

 

絶対に無理ですよね。w

 

 

もちろん、低音から高音まで自由自在!発声は完璧だ!というのなら

 

むしろ最初からボーカルトレーニングをやるべきです。

 

 

でも、ほとんどの人はそうじゃないと思うので、まずボイストレーニングから

 

始めるべきなんですよ。

 

 

そしてその上で、発声が固まったらボーカルトレーニングをやればスムーズに歌唱力を高められるのです。

 

 

ただ、ボーカルトレーニングを指導する教育機関はあっても、

 

ボイストレーニングを教える教育機関が少ないことも同時にわかってきました。

 

 

 

これは学校長から聞いた話のですが、

 

多くの音楽専門学校や音楽大学では

 

ボーカルトレーニングがメインに教えられていることがほとんどだそうです。

 

 

 

ボイストレーニングは、個々の学生の発声の状態を見てオーダメイドで

 

メニューを組む必要があるので、大勢の生徒を相手に指導・管理するのが難しいです。

 

 

 

その点ボーカルトレーニングは、大勢を相手に一気に同じ内容で指導できるので、

 

運営側からすると都合がいいのだとか。

 

 

だからこそ、多くの生徒を抱える専門学校や音楽大学などの

 

教育機関では、必然的にボーカルトレーニングが指導のメインにならざるをえない

 

みたいです。

 

 

 

その結果、学生さんも

 

音楽をたっぷり学べる最高の環境にはあるものの、実はその基礎である

 

「発声」をちゃんと学べていない状況にあるんですね。

 

 

そして講義についていけなくなってしまうと。

 

 

 

実際、今日の学校でも

 

正しいミックスで発声できている人は

 

全体の1割くらいでした。

 

 

 

しかもその高音が出る一部のエリート学生さんたちに話を聞くと、

 

「元から高音は得意でした」と答える子たちばかり

 

という最悪のオチ。笑

 

 

 

そして、逆にそれ以外の9割の人たちは

 

高音でひっくり返ったり、叫んだり。。

 

 

そして、その大半はそのまま発声が改善することはなく、卒業していくみたいです。

 

 

 

なので、これはどうにかしたいと思って、

 

急遽話す内容を変更して、基礎から丁寧にボイストレーニングのことを講義することにしました。

 

 

 

・ボイストレーニングとボーカルトレーニングは別物であること

 

・発声の土台を固めることの大切さ

 

・その具体的なトレーニング方法

 

 

 

正直、当たり前のことを話したつもりだったし、時間も限られているので

 

全然話し足りなかったのですが、

 

学生さんも先生もみんな目をキラキラ輝かせて、講義を受けていてくれて

 

学ぶ意識の高さに本当に感激しましたね。

 

 

 

今日の講義だけでも、高音が楽になった人も何人かいて、

 

「キーが2つ上がりました!」

 

「高音が楽になりました!」

 

 

などなど、感謝の言葉をかけてもらえて、本当に嬉しいです。^^

 

 

こうやって、日本のボイストレーニング業界が

 

多くの人の努力が報われるようなボイトレ環境になっていくと思うとワクワクしますね。

 

 

僕は、”努力が報われるボイトレ”を日本中に広めたいという信念があってボイストレーナーをしているので、

 

本当に嬉しいです。^^

 

 

 

さて話を戻しますが、

 

今みなさんがボイトレについて調べたり習ったりしているなら

 

その学んでいる(学ぼうとしている)内容がボイストレーニングなのか、

 

ボーカルトレーニングなのかは、必ずチェックしておくことをお勧めします。

 

 

 

ボイストレーニングをやるべきなのに、ボーカルトレーニングをやって

 

時間を無駄にしたり、

 

逆にボーカルトレーニングをやるべきなのに、ボイストレーニングをやり続けてしまって、

 

いつまで経っても表現力が身に付かなかったり。

 

 

 

そんなふうに努力の方向性を間違えて、結果が出ない人がたくさんいます。

 

それって本当にもったいないことだと思うんです。

 

 

 

だからこそ、ボイストレーニングとボーカルトレーニング。

 

今必要なのはどっちなのかをしっかりと確認して、それから練習を始めてくださいね。^^

 

 

 

それでは、ありがとうございました。

 

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